F1
2012F1オーストラリアGP予選・マクラーレン・メルセデス・ルノーが上位席巻!
2012年のファーストレースとなるオーストラリアGP予選、今季マシンの実力が現れる最初の機会となりますが、かなり興味深い結果となりました。
2012年初のポールポジションを手にしたのは1分24秒922を刻んだハミルトン。バトンと共にマクラーレン勢がフロントローを独占した。3番手以降にはグロージャン、シューマッハ、ウェバー、ベッテル、ロズベルグ、マルドナド、ヒュルケンベルグと並び、Q3ではコースに出なかったリカルドが10番手となった。
マクラーレンが強いというのは前評判どおりでしたが、グロージャンが3番手というのを見て、なおかつ、その周りにライコネンの名前がないのを確認したときは頭が混乱しました。どうやら単なる戦略ミスであり、ロータスにはかなりの地力がありそうですね。
また、フェラーリの名前が10番手以内にないというのも愕然としました・・・どうやらアロンソのミスだったようですが、順調に行っても4列目以降というのを聞いたので、フェラーリの前にはマクラーレン、レッドブル、メルセデスとロータスがいるということでしょう。このままどん詰まりにはならず、せめてポテンシャルのあるマシンだといいのですが・・・
シューマッハ四番手というのはオールドファンにとってはうれしい驚きです。ロズベルグも安定しており、今年のメルセデスは優勝もありそうですね。
レッドブルは昨年の覇者としてはちょっと物足りない位置につけています。とは言え、混戦の中で優勝を争う資格は十分に有していますから、今年はおもしろくなりそうです。
さて、我らが英雄、アロンソのコメントです。
フェルナンド・アロンソ
土曜フリー走行:16番手
予選:12番手「状況を説明すると、ブレーキングで少し芝に乗ってしまい、クルマがコントロールを失ってグラベルにはまった。エンジンは動いていたから、マーシャルたちがコースに戻してくれることを願っていた。僕のタイムはユーズドのソフトで出したものだ。新しいセットが使えたらQ3に進めたかもしれないけど、フロントロー争いはできなかっただろうね。今日の僕らはパフォーマンスがなかった。空力ダウンフォースが不十分だし、トップスピードもまだ足りない。明日はディフェンシブに戦い、やれるところまでやってみる。4セットの新品タイヤを生かせるといいね。スタートで何列か前に出て、最後まで戦いたい。ここでの去年の予選では、1.4秒の差をつけられていたけど、今日のQ2では1秒差だ。だから、仮説的には去年よりコンペティティブだということもできる。ほかのチームが進歩したのは確かだけど、僕らにもたっぷり改善の余地はある。ただ、マレーシアは同じクルマだから、状況はあまり変わらないだろう。コース特性との相性次第だね。年初の僕らの目標が最初から勝利を目指すことだったのは事実だし、それは実現できていない。でも、今年は長いシーズンであり、僕らにはパフォーマンス向上に務めることしかできない・・・腹を立てても仕方ないよ」
相変わらずデータマンぶりが垣間見えるコメントですが、前向きなのがうれしい一方で、冷静に現在のマシンの力を認識しており、その客観性が現状は変わらないんだなということを示しており、ファンにとっては現実を見せ付けられるサインともなっています。
さて、オーストラリアGPの表彰台予想は、
- ハミルトン
- バトン
- ウェバー
としておきます。マクラーレンは安定している一方で、グロージャンはレースで一貫性を出せるか未知数ですし、メルセデスはやはりレースペースが心配されます。そこで、消去法的にレッドブルかなと考えました。
0大丈夫か?フェラーリF2012
F1ではテストが進んでいますが、フェラーリが車を煮詰めるのに苦戦している様子が伝わってきます。
バルセロナテスト2日目:ドライバーコメントバルセロナテスト2日目:ドライバーコメント
「これまで見てきたところでは、タイヤのウォーミングアップが常に良くて、すぐにタイヤを活用できるのは事実だ。今年は異なるタイプのタイヤ間でパフォーマンス差が縮まっているから、2011年に見たようなコンパウンド間での大きな違いはないよ。特にコーナー出口で、空力面での進歩が確実に必要だね。ドライバーは誰だって常により大きなグリップとダウンフォースを欲しているけど、外部から他のチームのパフォーマンスを判断することはできない。もしかしたら僕らはごく初期の段階から全体像がまとまったマシンを欲しがっていたのかもしれないけれど、僕はまず速いクルマありきで、その後に信頼性を高めていく方がいい。強いけど遅いクルマを持つよりね」
アロンソも、言葉を選びながら、タイヤの温まりは改善したものの空力で苦戦している様子を伝えています。ただ、2011年シーズンは、早々に信頼性を確立するなどまとまりは容易に得られましたが、肝心の速さが欠落していました。そういう意味では、まとまるまでが苦労する車でも、速さのポテンシャルがある方がいいのかもしれません。
とは言え、ノーズで冒険をしたマクラーレンや、いつもどおりのレッドブルなどが安定した速さを見せ、中盤グループもタイムを出している中で、焦りを感じないわけにはいきません。2009年のときも、フェラーリがあそこまでひどいとはテスト時にはわかりませんでしたから・・・
しかし、最悪の場合、マシンが劣後していたとしても、アロンソはドライバー力でカバーしてくれると思います。少なくとも昨年よりは混戦が期待できそうですし、F1シーズンを楽しみに待ちたいと思います。
0アロンソが離婚も、2012年への志は高く
アロンソは夫婦関係がどうのこうのというのは聞いた事がなかったので、この発表には驚きました。
アロンソとラクエルさんは連名で「私たちは離婚することにしましたが、友人関係は継続します」との声明を発表。
アロンソも忙しいだろうし、奥さんもポップスターということであれば忙しいだろうし、やはり芸能人などにありがちなすれ違いが原因というところでしょうか。ハミルトンも似たような状況でしたし、仕事と私生活の両立が難しいということが窺えます。
さて、仕事の方に関してはアロンソはF1界でも1,2を争うほど饒舌です。ライコネンの復帰に関しては次のように述べています。
「彼を他のドライバーと比べるつもりはないが、グリッドからスタートを切って1コーナーにたどりついた時に、隣にいるのが若手ドライバーやルーキーなのと、キミ・ライコネンなのでは違う。そういう状況でバトルをする相手がチャンピオンだと、他とは違う感じがするし、安心して戦えるんだ」
ドライバーならではの敬意の表現法だなと感じました。速さとか、レースのうまさとかならファンでもわかりますが、コーナーで並んだときの感覚というのはドライバーならではですよね。ウェバーも、アロンソに対してスパに仕掛けたときに似たようなことを言っていたのを思い出しました。
来季のフェラーリには期待できるのでしょうか。アロンソは、楽観しているようです。
「僕らは風洞がうまく機能しておらず、空力に問題を抱えることになった。ピレリに適応するための哲学、サスペンションやその他たくさんのものに関する哲学が僕らは違っていた。だから改善する余地はたくさんあるんだ」
「彼らが『Xパーセント』改善するとすれば、僕らは『Xパーセント』の2倍改善する。そうすれば彼らに大きく近づけるだろう」
アロンソの言うことは尤もです。今年のマクラーレンなどがいい例だったでしょうか。僅差になれば、総合力が問われてくるので、まさにチームやドライバーの力が問われることとなり、おもしろいシーズンになるものと思われます。
0キミ・ライコネンがルノーからF1復帰!
なんと、ライコネンが中盤のトップたるルノーからF1復帰というサプライズニュースが入ってきました。
「ドライバーとして世界ラリー選手権での時間は自分のキャリアにおける有益なステージだったけれど、最近はF1に対する思いが計り知れなくなっていたことは否定できない。チームの野望の規模に感銘を受けたから、ロータス・ルノーGPから復帰する選択は簡単だった。今はチームをグリッド上位に押し上げる重要な役割を果たすことが楽しみだ」
グリッド上位に押し上げる、というコメントに、ルノーの実力をよく承知した上での復帰という点が伝わってきます。ライコネンは予選も速いですし、クビサかそれ以上の働きを示してくれるでしょう。
ルノー冬の時代にもアロンソはQ3進出を果たし、ピケJrやグロージャンと10グリッド近い差がつくこともしばしばでしたが、チームメイトが誰になるにしろ、そうした光景を見ることができそうです。また、クビサの復帰ということになればドライバーラインナップは超一流、マクラーレンやフェラーリ、レッドブルに並ぶ質が確保できますので、これまた面白くなるでしょう。
これで世界チャンピオン経験者は7人、計15回となり、これでどこかのチームの独走ということにならなければさに歴史に残るシーズンになるのではないかと期待してしまいます!そんな中で勝ち取る栄誉は重いものがあり、ぜひともアロンソの3回目のタイトルを願いたいところです。
さて、最後にライコネンのインタビュー動画のリンクを貼っておきます。
キミ・ライコネンのインタビュー動画: ロータス・ルノーGP公式サイト
02011F1ブラジルGP決勝・ウェバーがなんとか一矢報いる
ウェバーが勝利し、選手権3位に滑り込んだということでレッドブルとしてはワンツーに加えた朗報となり、きっとホーナーもホクホクでしょう。
先頭のウェバーはそのままポジションを維持し、トップチェッカー! 最終戦で今シーズン初勝利をマークした。2010年ハンガリーGP以来の勝利だ。ベッテルはポジションを何とかまとめて2位でゴール。3位にバトンが入り、ドライバーズ選手権2位の座をつかんだ。また、ウェバーはアロンソを1ポイント差で抑えてドライバーズ選手権3位に入っている。
4位にアロンソ、ゴール後に最終コーナーでドーナツターンを見せて観客を喜ばせたマッサが5位、以下スーティル、ロズベルグ、ディ・レスタ、可夢偉、ペトロフまでが入賞を果たした。可夢偉が2ポイントを獲得する一方でトロ・ロッソがノーポイントだったため、ザウバーはコンストラクターズ選手権7位を死守した。完走は20台でリタイアは4台となっている。
可夢偉の活躍でザウバーもトロロッソを抑えきることができましたね。一方で、フォースインディアはかなりの前進を遂げており、来季のシートはかなり熱い感じになりそうです。
上位ではハミルトンの熱い走りがギヤボックストラブルで止まってしまったのが残念でしたが、バトンの追い上げは見事でしたし、アロンソのソフトタイヤでの健闘も光りました。退屈なレースにはならなかったのでその点はよかったと思います。
さて、シーズンが終了し、アロンソはどういうコメントを残しているでしょうか?
フェルナンド・アロンソ(4位)
「スタートから戦略、チームの作業に至るまで、すべて完ぺきにやれたレースだった。最終的な結果は僕たちのパフォーマンスよりも他の人たちの力によるところが大きかったと思う。僕たちがこれ以上できたとは思わない。今回もまた素晴らしいスタートを決められて、バトンに対する最高の追い抜きを披露できたのに、ミディアムコンパウンドを履いた途端、彼を抑えておく速さがなくなってしまった。(中略)僕たちはいつもほぼ全力投球で、上位2台ほど優れないマシンの1台を表彰台に上らせようと戦ってきた。チームワークの点では2011年に大きく成長できたと思うし、これを今年とは確実に違う2012年の出発点にしないといけない。もし自分たちのパフォーマンスに点数をつけなきゃいけないとしたら、モンテゼモーロ社長の言葉と同じかな。5点と6点の間くらい。でもチームが達成できたことについては心から誇りに思っている。僕たちには0.5秒から0.6秒速いマシンが必要。それを達成するのは簡単じゃない。でも、この10年に渡ってF1を支配し、あらゆる可能性のある記録を保持してきたエンジニアやチームがいる。彼らのことは心から信頼しているんだ。10回の表彰台に加えて、昨年よりも多くのポイントを手に入れられたことを忘れちゃいけない。ドライバーズ選手権3位は大した問題じゃないよ。本当に重要なのは首位だけだ」
このマシンで10回の表彰台、その他のレースでもおおむね4位や5位に食い込めていたという安定感は素晴らしく、マシン以上の実力を引き出すアロンソのアロンソたる由縁かなと思います。そして、チームとの一体感が半端ではなく、フェラーリは来年もアロンソを中心として回っていくのだろうなという予感を抱きますね。
個人的には、クビサがチームメイトになるとほどよい競争状況が生まれ面白いのではないかと思います。
何はともあれ、ドライバー陣にお疲れ様と感動を与えてくれたことの感謝を示したいところです。来季はもっと混戦になることを期待しています。
02011F1ブラジルGP予選・僅差も、レッドブル優勢の構図
またしてもベッテルがポールを奪取し、改めてベッテルのシーズンだったなと感じさせました。
最終結果はベッテルが今シーズン15回目のポールポジションを獲得し、1992年にナイジェル・マンセルが樹立したシーズン最多ポールポジション記録(14回)を更新。2番手にウェバー、3番手にバトンが入り、ハミルトン、アロンソ、ロズベルグ、マッサ、スーティル、ブルーノ、シューマッハまでがトップ10だ。
ウェバーも、昨年は僅差の選手権3位、かつてのチームメイトのクルサードなんかは散々ボコってきた予選のスピードには定評のあるドライバーだったのですが、今シーズンはタイヤの使い方の問題なんかもあってメタメタにされました。それでも、いつものような差はつかず、マークもコツを掴みかけているのかもしれません。
バトンもそういう意味では検討しており、予選最速イメージの強いハミルトンをしっかりビートしています。マッサは得意のインテルラゴスでもメルセデスの一台に前に行かれるあたり、散々なシーズンを象徴しているかのようです。一方で、同じブラジル人ドライバーのブルーノとバリチェロはマシン本来の力量以上の走りを見せ、さすが地元というところを見せました。
アロンソのコメントは以下の通り。
フェルナンド・アロンソ土曜フリー走行:5番手予選:5番手
「またしても土曜日の十八番、5番手が続くのか! とはいえ、今回はお決まりのグリッド番号でも、いつもよりちょっと苦戦した。マシンバランスにはあまり満足できていない。(中略)僕たちにとってはウエットになった場合、タイヤの熱入れ問題が深刻になっちゃうのは本当だけど、路面がドライになればライバルたちと同じくらい速くなるのもまた事実。いろんな状況があったシルバーストーンのレースがそれを示している。でも、もし、ドライのレースになると、今日は昨日よりもデグラデーションがひどかったように思うから、ピットストップが多くなるんじゃないかな。(後略)」
困難な状況下で、マシンの実力以上の結果をもぎ取ってくるというのがアロンソの特質ですから、明日はコンディション変化への対応をうまく行い、今季二勝目を飾ることを期待してしまいます。とは言え、フェラーリのコンディション対応は他チームの後追いだったり、先行対応すると外したりとあまりいいイメージはないのですが・・・
今シーズン最後ということで、表彰台予想をしておきます。
- アロンソ
- バトン
- ウェバー
アロンソの戦略大当たり、雨のバトン、ウェバーも検討というおもしろいパターンを想定してみました。ベッテルは攻めすぎてスピン、ハミルトンはマッサとからむといった具合でしょうか(笑)
とにもかくにも今季最終戦、じっくり楽しみたいと思います。
02011F1アブダビGP決勝・懐かしいフェラーリ・マクラーレンのつばぜり合い
フェラーリとマクラーレンは名門同士ということで幾多の争いを繰り広げてきました。98年から2001年まではハッキネンとシューマッハが争いましたし、2003年はライコネンとシューマッハ、2007年と2008年はハミルトン、アロンソ、ライコネン、マッサが絡んで熾烈な争いを繰り広げたのは記憶に新しいところです。
そんな中、最近ではブラウンGPとレッドブルにしてやられていたので、ベッテルのリタイアは久々にフェラーリとマクラーレンの戦いという構図を作ってくれました。こういうのがシーズン序盤であればもっと流れも変わっていたのかもしれません。
先頭のハミルトンは最後までトップを維持し、トップチェッカー。ドイツGP以来となる今シーズン3勝目を手にした。2位にアロンソ、3位にバトンが続き、レッドブル勢が表彰台を逃したのは2010年韓国GP以来のことだ。ベッテルがリタイアを喫したのも同レース以来となる。
リタイアで展開が変わるというのも最近では中々見ないケースであり、雨の少ない堅調なレースが多かったなというのが今年の印象です。ベッテルが抜けたところで、ピットストップのタイミングなどを巡って緊張感のある戦いが行われましたが、アドバンテージのあったハミルトンに軍配が上がりましたね。アロンソもできることは果たしたと思います。
そんな中、アロンソのコメントは以下のとおり。
「この結果はうれしい。ついに表彰台のトロフィーコレクションが完成だ! トップ3でフィニッシュすること73回。これで、この10年にF1カレンダーに載ったすべてのサーキットで表彰台に上ったんだ。来年はオースティンに行くし、再来年にはロシアがあるから、この結果を成し遂げたと言っても常に新しい挑戦が待ち構えている。それに、一番の目標はタイトルを勝ち取ること。僕にとってもチームにとっても、タイトル獲得、それが来年の目標であることは明白だ。今日は最後まで優勝を争えた。いいスタートを決められたし、ハミルトンのペースにも匹敵できた。(中略)今年はタイトル争いができなかったけれど、それでもいいシーズンだったと思っている。チームとしてたくさん成長もしたし、たくさん学んだこともある」
アロンソはデータマンで有名ですから、こうした細かい数字もペラペラと出てくるのでしょうね。来季に向けて前向きな発言も多くなってきていますし、フェラーリがアグレッシブに開発しているという来年が楽しみです。
02011F1アブダビGP予選・ベッテル圧巻の14度目のポール
ウェバーのタイムを考えれば、ベッテルが、マシンの力だけでこの偉業を達成したわけではないことは明白で、まさにワールドチャンピオンにふさわしい人材であることを証明しましたね。
アブダビGP予選の結果は、ポールポジションがベッテル、2番手ハミルトン、3番手バトン、4番手ウェバー、5番手アロンソ、6番手マッサ、7番手ロズベルグ、8番手シューマッハ、9番手スーティル、10番手ディ・レスタまでがトップ10。このうち、ディ・レスタだけがタイム計測を行わなかった。
レッドブル、マクラーレン、フェラーリ、メルセデス、フォースインディアという後半戦のレギュラーメンバーが出そろいました。ここまで固まっちゃうとなかなか見どころも失われてしまいますが、チームメイト対決や、マクラーレンとベッテルのつばぜり合いは面白いものがあります。
アロンソはこうした状況をどう考えているでしょうか。
フェルナンド・アロンソ土曜フリー走行:5番手予選:5番手
「(前略)いくつかのレースを除けばシーズンを通して土曜日のマクラーレンとレッドブルが僕たちより速いのは分かっていること。でも日曜日はいつも状況が変わる。僕たちのギャップがもっとずっと接近するんだ。表彰台を争えるとは思うけど、成功させるためには最初のスタートや戦略などすべてを完ぺきにやらないと。(中略)スタートはクリーンな側からだから、いくつかポジションを上げられるといいな。オープニングラップはチャンスがあるだろうからね。フロントウイング? 僕のフロントウイングは週末を通して機能していたけど、フェリペはチームが戻すと決めた。ある意味でポジティブなことだと思う。この新しいコンポーネントを理解する上で比較できるさらに大量のデータを得られるんだからね。明日はレースのスタートからゴールまで気温が下がっていくからタイヤがどんな挙動を見せるのか、とても興味深い」
来期への作業の一環として位置づけると共に、未だ手に入れていないアブダビの表彰台も狙うというシーズン後半の一貫した姿勢が現れていますね。ベッテルとマクラーレンの一角を崩すのは並大抵のことではありませんが、昨年のチーム戦略ミスの雪辱という意味でも、アロンソならやってくれるはずです!
さて、最後は興味深いアロンソのコメントです。
「僕のシーズンは悪かったけど、フェルナンドは僕に対してとてもポジティブに語ってくれているから感動した。ドライバー仲間から支援を受けていることを知るのはうれしいね。過去の関係性もあったけど、僕たちの友情とお互いへの尊敬の念はどんどんと強くなっていると思う。僕は彼が数少ないベストドライバーの一人だと言ってきているから、このようなことが明らかになったのは素晴らしい」(中略)
「でもインドでは彼(ハミルトン)が予選2番手を手にした。サッカーみたいなものだよ。もしレアル・マドリードやFCバルセロナが最高のシーズンを過ごせなかったとしても、彼らがトップチームであることには変わりがない。実際、次の冬季テストで注意しなきゃいけないのは彼ぐらいだろうね。他のドライバーたちは最高のマシンを手にできていれば勝てるだろう。でも、彼は最高のマシンを持っていなくてもチャンピオンシップを手にする可能性を持っているんだ」
このサッカーの比喩はなかなか突っ込んだな、という印象ですね。たしかに、最高のマシンでなくても勝てるドライバーというのは限られており、昨年証明しかけたアロンソだったり、ハミルトンだったり、ベッテルだったりというところでしょうか。かつてのシューマッハもそのうちの一人ですし、セナも然りです。まさに、一流の中の一流のみに許された表現といったところでしょう。
02011F1インドGP決勝・マッサとハミルトンの因縁再び
思えば2008年、最終戦の最終ラップまで優勝を争った二人でしたね。シーズン前半の可夢偉とシューマッハのように、マシン戦闘力が似ていれば同じ位置にいる機会が多くなり、バトルも増えます。マクラーレンとフェラーリの場合、今シーズンはマクラーレンの方が上回っているものの、ハミルトンのペナルティ癖のおかげでバトルが多いということになっています。
ベッテルはシーズン11勝目をマークし、ポールポジション、勝利、ファステストラップのハットトリックを刻んでいる。2位にバトン、3位にアロンソが入り、ウェバーの攻撃を抑えきった。5位にシューマッハが入り、ロズベルグ、ハミルトン、アルグエルスアリ、スーティル、ペレスまでが入賞圏内。完走19台、リタイア5台という決勝結果だった。
レースの方は当たり前かのようにハットトリックでベッテルが勝利、堅実にバトンが2位、アロンソとウェバーが争った挙句今回はアロンソが3位ということになり、シーズン後半によく見られる展開となりました。メルセデス勢もしっかりした成績を残し、最近好調のアルグエルスアリもポイントをキープ、中団の順位争いも白熱してきています。
さて、肝心のハミルトンとマッサの争いについてです。
繰り返されるコース上の事故がハミルトンとの確執に発展しているのかと問われ、マッサは答えた。「彼の方はそうかもね。全ての事故で向こうがぶつかってきてるんだから。僕は何も悪いことをしていない。並びかけたのは見たけど、彼は何をしていたの? 彼の場所は汚れているけど僕はクリーンな方、グリッピーな側にいた。僕は彼より遅くブレーキングして曲がり始めた。彼は後ろにいた。ドライバーが誰であっても、同じようにするよ。僕の方がグリッピーで有利(な側)だったんだから。これが違うコースでオーバーテイクを仕掛けられて、彼が僕より遅くブレーキングしたなら、なすすべはなかっただろう。でも今回の場合ブレーキングした時、僕が前にいたんだ。彼は背後から当たってきたんだよ。別に彼だからどうということじゃない。向こうが接触してきたんだ」
今回のハミルトンとマッサのバトルについてですが、スチュワードの裁定通り、あの感じならマッサがドアを閉めたことがやりすぎ、という印象を受けます。ただ、本人が正確に把握できるものでもないでしょうから、レーシングインシデントという言い方ができるのではないでしょうか。これまではハミルトンが悪かったにせよ、今回に関してはマッサは熱くなりすぎという印象を受けます。
さて、恒例のアロンソのコメントはどうでしょうか。
フェルナンド・アロンソ(3位)
「インドがF1デビューを果たしたこのレースで表彰台に上ることができて素晴らしいし、新しいトロフィーを持ち帰ることができてうれしいんだ。でも、今日は対照的な感情を持つという意味で特別な1日さ。実際、表彰台に上ったとしても、僕たちの2人の仲間、2人の特別な人であるダン・ウェルドンとマルコ・シモンチェリへの悲しい思いを消すことはできない。このレースによってドライバーズ選手権2位を得る可能性がまだ残ることになったけど、今のマクラーレンは素晴らしい状態だから、ポイント差がわずか13とはいっても本当に難しいよ。紙上では、僕らは2台のレッドブルと2台のマクラーレンに続く位置にいることは分かっている。もし何か普通じゃないことが起きた場合、僕らは表彰台に上れるんだ。(後略)」
アロンソのコメントは表彰台で十分満足といったところでしょうか。レースの運び方なんかはさすが、と思わせるものがありました。こういう我慢のレースも、イギリスのようなペースを握るレースもどちらもこなせるというのは、混戦においても王者を獲得できる才能ということが言えるでしょう。
さて、シーズン終盤に入り、各チームの新ソリューションが見られるようになったのはうれしい収穫です。
マッサ、インドGP決勝前にフェラーリの「フレキシブル」フロント・ウィングを語る
彼は今週末、最新仕様のフロント・ウィングをテストしていた。このウィングは、今シーズン、レッドブルが使ったコンセプトの多くが利用されていると見られている。
しかし、ブッド国際サーキットの長いストレートにおけるウィングの高速のたわみは極端だった。ウィングのあるバージョンは過度にひらひらしていたのだ。
攻撃的なアプローチをテストしているというところでしょうか。レッドブルのいいところは取り入れて、さらにプラスアルファしていくことで追い抜いていくという構想のようで、レッドブルの売りであるフレキシブルフロントウイングは公知なのでテストもOKというところでしょうか。
一方、メルセデスのソリューションは極めて独創的です。
昨シーズン広く使用されたものの今年禁止されたFダクトにインスパイヤされ、メルセデスはその理論をマシンのリアからフロントに適用した。すべてのノーズコーンに共通する小さな楕円形の穴の中央部には、ウィングの横の支柱を通して気流を導く(青い矢印)とみられるスプリッタがある。(中略)このシステムを合法的にするために、昨年のFダクトとは異なりドライバーは直接これをコントロールすることはできない。そのため、特定の気流条件のときのみドラッグを低減させるようウィングをストールさせるノーズコーン内の増幅器によって調節されなければならない。
こういうソリューションを複数用意してくるようなことがあれば、来年は、レッドブル、マクラーレン、フェラーリの三強にメルセデスが絡んでくるというおもしろい展開が期待できそうです。
02011F1インドGP予選・フェラーリの競争力向上
サーキットとしては、高速コーナーがふんだんにあってフェラーリが競争力を発揮できるイメージはないのですが、取り入れつつある来期の開発なんかが功を奏しているのかもしれません。
ベッテルは今シーズン13回目のポールを手にした。これはシーズン14回のポールポジション記録を持っているナイジェル・マンセルに次ぐもので、アイルトン・セナ、アラン・プロストに並んだ。
2番手にハミルトン、3番手ウェバー、4番手アロンソ、5番手バトン、6番手マッサ、7番手ロズベルグと続き、タイムアタックを行わなかった残りの3台はスーティル、ブエミ、アルグエルスアリという序列になった。
決勝レースではハミルトンが3グリッド降格処分を受けるため、レッドブルがフロントローからスタート、3番グリッドにアロンソ、4番グリッドにバトン、5番グリッドにハミルトンとなる。また、ペトロフは16番グリッド、ペレスは20番グリッドに下がり、ギアボックス交換をしたリカルドと同じくギアボックスに問題が出たグロックが最後列となりそうだ。
シーズン13回のポールというのはちょっと想像し難いものですが、シーズン16戦の頃に14ポールというマンセルの記録もやばいですね。ポール率、勝率で考えると、もっと一方的なシーズンが存在したということでしょうか。
こうした一方的なシーズンは、記録として振り返るとつまらない感じがしますが、今年はそれなりに楽しめたのかなとも思います。それはやはり、アロンソやハミルトン、バトンなどの役者の活躍があったからと言えるでしょう。
インドGP予選としては、やはりハミルトンやアロンソといった役者がベッテルを追っており、ポジション構成を考えるとスタートはかなりの見所になるのではないかと思います。
さて、アロンソのコメントはどのようになっているでしょうか。
フェルナンド・アロンソ土曜フリー走行:5番手予選:4番手
「2列目までに入ることが大事だった。その方が上位を目指す時に戦いやすいからね。グリッドはどちら側でもあまり変わらないと思う。スタート・フィニッシュストレートの理想的なラインは真ん中だから両サイドとも汚れているんだ。実際、レーシングライン以外のダートはオーバーテイクする際に問題になるかもしれない。仕掛ける側はためらいなく飛び込む必要がある。ここまで週末は予想通りの展開だから、明日はいい仕事をしたい。インドのF1デビュー戦で表彰台に上がり、トロフィーを持ち帰ることができればいいね。最近の予選セッションではライバルにここまで近づくことはあまりなかったから、フロントローにここまで迫れたのは少し驚きだ。昨日から競争力は感じていたんだ。(後略)」
アロンソとしても満足の予選だったようです。スタートのうまさを見せているシーズンなので、スタートには期待がかかりますね。一方で、ベッテルの守りもエグイものがあるので、その攻防は見逃せないところです。
また、来年の開発を含めて開発している中で競争力を増していることは好ましい徴候ですね。2008年ルノーの場合はレギュレーションの継続性がない中での尻上がりでしたが、今年のように継続性がある中での尻上がりは大歓迎です!
0
